2016/11/03
九州工業大の学生とシンガポールの南洋理工大が共同開発した超小型衛星AOBA-Velox(アオバ・ヴェロックス)Ⅲが完成し、12月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げるロケットに載せられることになった、と朝日新聞(11/3)が報じた。同紙によれば、九州工業大が関わる衛星の打ち上げは4機目で、今回は学部生が中心となって開発した。衛星は縦横各10センチ、高さ22.7センチの立体で重さは2.3キロ。H2Bロケットで12月9日に打ち上げられる国際ステーション(ISS)補給機こうのとり6号機に搭載され、ISSから高度400キロの地球を周回する軌道上に放出される。放出する日程は未定。
衛星には小型化させた電気推進機を搭載しており、放出後は同大から無線で監視し、推進機の操作もする。また、宇宙では衛星の半導体が放射線で故障するケースがあることから、半導体の放射線特性も検証する。3種類の半導体を衛星の外部に取り付け、放射線の影響を比較する。開発に携わったのは、九州工業大と南洋理工大の学生ら計50人。